ポリアミド樹脂の特長とは?ポリアミド系ホットメルトの特長とは?

2019.8.10

ポリアミド樹脂とは

ポリアミド樹脂というとあまり身近に感じませんが、ナイロンと聞けばよくご存じではないでしょうか。一般に脂肪族骨格を含むポリアミドのことをナイロンといいます。世界で最初にポリアミドを合成したデュポン社がつけたナイロン6,6の商標に由来します。現在は、ナイロン6,6以外にナイロン6やナイロン11、ナイロン12など様々なナイロンが開発、発売されています。

また、芳香族骨格だけで構成されるポリアミドをアラミドと言います。ポリアミドはタンパク質と同じ結合(酸とアミンが反応してできるアミド結合)をもつ高分子化合物(ポリマー)です。ポリマー+アミド結合でポリアミドとよびます。

ポリアミド樹脂の特長と用途

ポリアミド樹脂は蜘蛛の糸より細く、絹よりも美しく、鋼鉄よりも強いといわれ、合成繊維として、ストッキングに用いられたのが最初です。
繊維素材で使われるように伸ばしても耐える靱性と表面がかたく、こすれても摩耗しない優れた耐摩耗特性をもっています。染色性にも優れていることから衣類の製造に最適とされてきました。

また、プラスチックの中では比較的融点が高い(ナイロン6は225℃、ナイロン6,6は265℃)、結晶性が高く耐薬品性や耐油性が優れているため、自動車産業や薬品を使う実験器具、装置に使われています。また食品衛生法に対応している、吸水することで耐衝撃性や柔軟性が高まるなどの特徴を持っています。
ナイロンの機械特性を高めたアラミドには鋼鉄を超える引張強度や耐熱、耐摩耗性をもたせる、ナイロンよりさらに高温、耐薬品性を高めたものもある。ポリアミドは射出成形により安価に製造することも可能です。成形の際、ガラス繊維など添加物を含有させることで機械的特性を強化することができます。

ポリアミド系ホットメルトとは

ホットメルト接着剤にはベースポリマーによって特性が異なります。ベースポリマーとしては、ポリアミド以外にもEVA(エチレン酢酸ビニル)、オレフィン系(ポリプロピレンやポリエチレン)、ゴム系、ポリウレタン系があります。

ポリアミドをベースとしたホットメルトは耐熱性が高く、絶縁性能や耐薬品性が優れています。また、各種プラスチックや金属との接着性が良く様々な用途で使用されています。
具体的な用途としては、絶縁性能を生かして電気部品のポッティングやモールディング、耐薬品性が必要となる部品で使われています。


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