ポリプロピレンとポリエチレンの違い

2019.7.6

ポリプロピレンとポリエチレンはポリマー(重合体)の一種で合成樹脂としてよく使用されています。生産高は合成樹脂の中でポリエチレンが第一位、ポリプロピレンが第二位と大量に生産されています。
REXtacのAPAOもプロピレン、あるいはプロピレンとエチレン、プロピレンとブテン-1などを共重合させた熱可塑性オレフィン系ポリマーです。
今回の記事ではポリプロピレンとポリエチレンの違いについてご紹介します。

ポリプロピレン(略称:PP)とは

ポリプロピレンはプロピレンが多数重合したもののことを言います。
樹脂の中でも軽量(比重0.9)で比較的硬く、傷がつきにくく丈夫な材料です。耐薬品性にすぐれており、化学分野でもよく用いられています。
成形性が良く、安価に大量生産することができます。
コンテナやポリタンク、透明性が高いことを生かして内蔵物が見えやすい食品関係の容器などに使用されています。

→ポリプロピレンとは?の記事を見る

ポリエチレン(略称:PE)とは

ポリエチレンはエチレンが多数重合したもののことを言います。ポリプロピレンに比べると重く比重は0.95です。
耐薬品性だけでなく、対衝撃性も優れています。
吸水性が低く、寸法安定性が優れています。成形性が良く、安価に大量生産することができます。
透明で軟らかい低密度ポリエチレン、半透明で硬めの高密度ポリエチレンがあり、低密度ポリエチレンはポリ袋、高密度ポリエチレンは日用雑貨や工業用部品(歯車など)などに使用されています。

ポリプロピレンとポリエチレンの共通点とは?

ポリプロピレンとポリエチレンの共通点は以下の通りです。

・炭素と水素からなるポリマーである。(高分子)
・熱可塑性樹脂(熱で溶融する)で射出成形や押出成形、真空成形、圧空成形、ブロー成形と、金型を使用した多くのプラスチック成形に対応し、安価に量産することができる。
・絶縁体である。
・比重が1以下と軽い。
・水を吸いにくい(吸水率が0.01%以下)ので寸法安定性が良い。
・無臭で無毒である。
・誘電率が低く高周波材料として使用される。電子レンジ内で発熱しない特徴をもつ。
・接着性が悪いため接着剤を使うときは下地処理が必要となる。

ポリプロピレンとポリエチレンの違いとは?

ポリプロピレンとポリエチレンには共通点がとても多いですが、もちろん異なる点も存在します。異なる性質などにより、用途が分類されます。

PPは硬い樹脂、PEは軟らかい樹脂に分類されます。
PPは対候性が悪いので、紫外線が当たりやすい屋外で使用するとすぐに変色したり変形してしまいます。また塩素やオゾンにより酸化されやすい特徴を持ちます。

それに対して、PEは対候性が良いので屋外でも使用することができます。
PPは無色に近く透明ですが、PEは半透明で乳白色です。

PPは速乾性が良いという特性を生かし繊維として使用され、紙おむつや衣類、加工が簡単で薄くできる、透明にできる特性を生かしてフィルムやシートとして使用されます。
また、加工がしやすいという特性をいかし、身の回りの様々な日用品(コップやDVDケースなど)、耐熱性が良い特性から電子レンジで使用する食品用タッパーの素材として使われています。

PEは軟らかい特性を生かして軟質シート、吸水性の低さや対候性が良い特性を生かして水道管、ガス管として用いられます。また、対候性を高める耐候剤やカーボンブラックを添加して電線被覆や鋼管被膜にも使用されています。

まとめ

今回の記事ではPPとPEの共通点や違いについてご紹介しました。

APAOは、プロピレン、あるいはプロピレンとエチレン、プロピレンとブテン-1などを共重合させた熱可塑性オレフィン系ポリマーです。
不織布の接着からアスファルト改質として、屋上防水や道路造成に使用されるなど幅広い用途に使用できます。
APAOにご興味のある方はぜひ資料請求もしくはお問い合わせください。

→APAOとは?
→APAO系ホットメルトとゴム系ホットメルトの違い


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