建築材料・建築素材に求められる接着剤の特徴とは?

2018.12.25

建築用接着剤は大きく以下の3種類に分けることができます。
1) 住宅建築用接着剤
内装現場施工、家具、住宅部材等の製造用

2) 木質建材製造用接着剤
合板、MDF、パーティクルボードなど複数材料を接合用

3) 建築構造物用接着剤
施工、補修用

建築において、建材が重要なのはもちろんですが、接着剤も重要なパーツとなっています。
一般的な一戸建て住宅において使用される接着剤は100kgを超えます。すべてが同じ目的で使われるわけではなく、目的にあわせて使い分ける必要があります。

接着剤を使う目的を考えると求められる接着剤の特徴がわかります。

目的に応じた接着剤の選択が重要

・面全体で接合できるので高い接合強度を得ることができる
・施工時間が短いため、工程や工数の簡素化ができる
・コストが安い
・耐久性や耐振動性に優れている
・美観性が良い(くぎや溶接の場合は、表面に接合した痕が見える)
・作業時に騒音が発生しない
・軽量化することができる
・接着面において、気密性や水密性、断熱性や制振性を得ることができる

また、目的ではありませんが、人が住むという点で、下記の特徴も必要になります。
・刺激臭がでない(アウトガスがでない)
・ホルマリンなど人体に影響を及ぼす可能性があるガスが出続けないことが必要

従来は、せん断強度が重視されていましたが、最近は剥離強度に変わってきています。
さらに最近の傾向として、耐震性、耐衝撃性、可とう性のある材料が求められています。これらの性能を満たす接着剤として、変性シリコン樹脂系、エポキシ樹脂系、ウレタン樹脂系の接着剤があります。

建築材料で使用される接着剤の例

壁紙施工用

価格の安さと可使時間の長さからデンプン系の接着剤が主流となっています。従来はカビ対策や皮膜を強化するためにホルマリンを混ぜていたが、健康への影響に注目され始めてからはノンホルマリン系に移行しました。

木質建材製造用

壁、床、天井、扉、家具などの木質建材には合板などが使用されています。合板を製造する際は、ホルムアルデヒド系接着剤が使われていました。しかし、健康への影響が注目されるようになってから、木質建材からのホルムアルデヒドの拡散量を減らすことが要求されており、JAS規格のFc0からF☆☆☆☆グレードへ、JIS規格のE0からF☆☆☆☆へ移行しています。

現場施工用

木質フローリング用、各種床材用には従来、2液混合型のエポキシ系接着剤を使っていましたが、有機溶剤を含み健康への影響が考えられること、硬化剤のにおい、作業性の悪さから、1液湿気考課型ポリウレタン接着剤が主流になりつつあります。
床根太の接着用にはCR溶剤マスチックが使用されていましたが、これもアクリルエマルジョンマスチック型やウレタン樹脂系接着剤への移行が進んでいます。

シーリング材

シーリング材は気密性や防水性効果を得るために隙間を埋めるために使います。一般的にはシリコン系接着剤が使用されています。
シリコン以外ではアクリル系やウレタン系、発泡ウレタンなど多様です。白色だけでなく、硬化後には半透明になる商品もあります。
シーリング材は空気に含まれる水分(湿気)に触れると硬化し始めます。硬化が完了すると気密性、接着性、耐久性を高めてくれます。配管工事にもよく使われます。生産性を良くするためにカートリッジタイプのシーリング材が販売されています。別途用意したコーキングガンにとりつけ、レバーをひくとピストンがおされてシーリング材が吐出されます。
シーリング材を使用するときは、使用する場所(屋内か屋外か、水まわりかなど)、目地構成部材や下地の種類を確認してから、シーリング材の種類を決めましょう。

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